仕事中に、少し離れた席の同僚がスナック菓子を食べていて、本当なら食欲をかき乱されそうなものだが、そいつは『クチャラー』なので、食欲よりも不快さの方が勝り、そのやり場のない怒りをウォーキングにぶつける、そんな私の日常は・・・、
今回は、2年ほど前の話になる。
何度も書いていて、みなさんも「耳にタコ」でしょうが、私は週七で働いていて基本的に休みがない。
そんな状態だが、会社も日雇いの仕事もどちらも、
「嫌いじゃない」
それが本音だ。
それは、人とのコミュニケーションが円滑にいっているからに他ならない。
「人と人のつながりが職場環境を良くする」
なんて、柄にもないことをほざいたところで、私が数年に渡り毎週土曜日にお世話になっている現場、
「G物流」
と、でもしておこう。
そこが、
「今そこにある危機1」
的な状態に陥っている。
具体的には、社員の流出が止まらない、平社員にとどまらず管理職もどんどん辞めていっている。
その退職理由は、
「社長のやり方についていけない」
と、いうことだ。
しかも、それが悪循環につながっているからロマンチックが、負の連鎖が止まらない。
管理職が辞めれば当然、現場の作業管理に支障をきたし、平社員が辞めれば、現場作業そのものが動かなくなる。
そして、その負担は残った社員にのしかかる。
結果、その負担に耐え切れず、
「やってられっか!」
と、言うことになり、さらなる社員の流出を招く。
ここで、残った社員の給料を上げるなり、手を打てばいいものを、社長は、
「辞めたい奴は辞めろ!」
と、暴言を吐いたらしい。
「そんな風に言われたら、社員も辞めますわな」
まぁ、私ら日雇いの人間にとっては、影響がない、
「わけないだろう!」
このままでは、現場が機能停止になるのも時間の問題だ。
そうなれば当然、私も働けないことになってしまう。
「他の現場に行けば?」
おっしゃる通り、他に働ける現場は幾らでもある、が、
「その現場に馴染めるかどうかは別問題なのよ」
日雇い経験者ならわかってもらえると思うが、現場によっては軍隊並みにこき使う現場、とことん作業効率重視でピリついている現場とか、あたり外れがあるということだ。
「しかも、それが行ってみないとわからない現場ガチャになっている」
だから、外れを引いた日には、一日それに耐えなければならないという苦行を強いられることになる。
ちなみに、時給はどこも代わり映えはしないですから。
「誰だって和気あいあい」
と、仕事したいじゃないですか。
G物流は私の日雇いの歴史上、ナンバーワンの現場なのですよ。
社員さんはみな穏やかで親切、しかも日雇いの管理が、
「がばがばときている」
つまり、多少サボっても怒られない、というか怒られた奴を見たことがない。
それに加えて、私は一番の古株ということで、実はほかの派遣さんより時給が100円ほど高いし、仕事も最低限の指示だけで、あとは一任されていたりする。
つまり、
「やりたい放題」
なわけですよ、だから何があってもこの現場から動きたくない、新しい現場なんて考えたくもない。
しかし、私の切なる願いが届いたのか、大阪支社から救世主が現れた。
「大阪さん」
と、でもしておきましょう。
大阪さんは赴任直後から、機能停止寸前の現場を指揮して、時には自ら現場作業もこなし、まさに八面六臂の活躍を見せる。
全関西人のお手本となるようなコテコテの関西人の大阪さん。
私は同僚に関西人が多いので、ある程度免疫があり、大阪さんとも長年の付き合いかのように、すんなり打ち解けて仕事をしているが、
「やりづらい」
と、他の日雇いから声が上がる。
先にも触れたが、G物流は、
「日雇いの管理がガバガバ」
が売りの現場なので、大阪さんのように、馬車馬のごとく働く人間に対して反発が起きるのは当然といえば当然だが、
「いや、普通に働けよ」
と、私ごときが言ってみる。
自慢じゃないが、私は、
「働くときは働く人間だ!」
当たり前か・・・、
でも、実際に作業は集中してやる、一つのタスクを終わらせて、一休み、そしてまた次のタスクに取り掛かる、それが・・・、
「私のワークスタイル」
なんか、意識高い系みたいだな。
しかし、他の日雇いの人たちは、ダラダラ作業が身についてしまっているので、そこから抜け出せずに大阪さんにケツを叩かれることになり、結果、
「大阪さんとは仕事をしたくない」
と、なる・・・そして、
「僕だけがいる現場」
と、なってしまった。
土曜日の朝、現場に着いて、日雇いが私以外誰もいなかった時の衝撃たるや・・・、
「私って孤立していたの?」
と、今になって気づく。
「誰一人、居なくなることを教えてくれないなんて・・・」
ただただ、呆然と立ち尽くす私。
そんな私に、馬車馬からランクアップして、今や暴走機関車と化した、大阪さんが、悪魔のごとき笑顔を浮かべて、
「妄想さん、今日から一人だから、今まで以上に頑張って下さいね」
そう言われて、私は愛想笑いを浮かべつつ、すぐさまトイレに駆け込み、
「新しい現場を紹介して下さい」
と、派遣会社にlineする私が居た・・・。
本日のBGM:みんな空の下/絢香 このBGMは、話の内容とは一切関係ありません。ただ、書いている時に聴いていた、というだけのことです。
- トム・クランシー原作の小説および映画 ↩︎


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