縄張りを奪われる猫のような私

私の日常

仕事中に”バックランジ”で限界まで追い込み、息が上がった状態で席に戻ったら、過呼吸と勘違いされて、危うく救急車を呼ばれそうになった・・・そんな私の日常は・・・、

みなさんは、電車で席に座りたい時、なるべくなら、隣に人がいない席を選びませんか?

「私は絶対にそうします」

最悪の場合は座らずに立っています。

なので、隣に座るのも座られるのも苦手です。

ただ、”筋トレ”を始めてからは、体がだるいことが多く、

「背に腹はかえられぬ」

と、ばかりに座る時もあります。

そんな私は、帰りの電車で、必ず隣に座ってくる”小太りのおじいさん”に困惑しています。

それは、かれこれ、2週間くらい前から、始まったと記憶しています。

おじいさんといっても、まだ、60代くらいでしっかりとしている感じです。

今まで、ずっと平穏に帰宅していたのに、今になってどうしてこんなことに?

簡単に状況を説明すると、私は三人掛けの優先席のドア側に座っていて、反対の連結部側には見た目100キロ近い男性が座っていて、

「これでも真ん中に座る?」

でも、座ってくるのよ”小太りのおじいさん”は、

「心の狭いこと言うなよ」

と、言う声が聞こえてきそうだが、それはもちろんごもっともな意見ですが、冒頭でもお伝えした通り、隣に座られるのは苦手なんですよ。

しかも、向い側の席は空いていて、明らかにゆったり座れるんだよ、おかしくないか?

なんで、この”小太りのおじいさん”は、あえて、このキツイ席にわざわざ座るのか?

結論から言うと、

「私の場所に座りたいらしい」

これは、一週間かけて観察して導き出された結論だ。

「どんだけ暇なんだよ」

とか言うなよ。

「たった一駅だけど、その間、約10分強、窮屈なんだぞ、せめて、理由くらい知りたくなるのが人情じゃないか」

とにかく”小太りのおじさん”は私が席を立つと、間髪入れずに私が座っていた場所に座り安堵の表情を浮かべる。

何が彼をそうさせるのだろう? 

「いな、そんなことはどうでもいい、これはどちらが先に根を上げるか男と男の真剣勝負だ!!!」

“負けず嫌い”な私の心に火がついた。

「人生コールドゲーム負けのくせに・・・」

そんな、言葉が頭の中をよぎる・・・、

・・・、

・・・・・・、

「勝てるかもしれない勝負に負けるのは嫌い」

と、訂正しておこう。

改めて、

「負けられない戦いが、そこにはある!!」

だが、それから3日後、勝負は意外な形で決着がつくこととなる。

今日も、

「”小太りのおじいさん”との勝負だ」

と、意気込む私だったが、私と”小太りのおじいさん”の決戦場には、すでに別のおじさんが座って、一心不乱に漫画を読んでいたのだ。

そして、翌日も、翌々日も、その”漫画おじさん”は判でも押したように、そこに座って漫画を読んでいる。

こうなっては仕方がない、

「”小太り”これくらいで勘弁してやる、命拾いしたな」

などと、独りごちると、私はあっさりと、隣りの車両移る。

「まぁ、これでのんびりと出来る」

と、思ったのま束の間・・・、

「おい、おい冗談だろう・・・」

私は目の前の光景に唖然とする。

前の座席に座る、チョットだけ、セイウチみたいな体型の女性が、ポテチやら、チョコレートなど、お菓子をどか食いしているのだ。

私は本気で”細マッチョ”を目指しているので、当然、カロリーコントロールをして、日々節制をしている。

だけど”細マッチョ”を目指す前までは、何を隠そう、私は”お菓子大好き”おじさんだった過去を持つ。

過去を持つ、なんて言ったけれど、それはほんの数ヶ月前のことだ。

目を瞑り音楽を聞いてやり過ごそうとしても、匂いだけはどうにもならない。

よく、タバコを吸わない人はタバコの匂いに敏感だというが、お菓子断ちした私もお菓子の匂いには敏感になっている。

「この匂い、のり塩か!」

などと、想像してしまい、余計にたまらなくなってくる。

ちなみに、私は”筋トレ”を開始してから、はや数ヶ月、お煎餅とお団子そして羊羹以外のお菓子は一切口にはしていない、

「洋菓子などもってのほかだ!」

だから余計にこの匂い攻撃はたまらない。

この”セイウチ女子”は本当に、毎日電車でお菓子を食べている。

多分、仕事帰りに一杯的なノリでお菓子を貪っているのだろう。

それはもちろん個人の自由なので、とやかく言うつもりはないが、流石に、たまらずに、また隣の車両に移る。

今度こそ、のんびりとしたいと思ったが、

「この車両は女性専用か?」

 と、勘違いしてしまうほど女子高生で溢れている。

私が電車に乗る駅の数駅前に小中高一貫教育の私立の学校がある、多分そこの生徒に違いない。

思わず天を仰ぎ、

「私が何かしましたか? 仕事中にトレーニングしているだけですよ、それのどこが行けないんですか? 少なくとも誰にも迷惑をかけてはいませんよ、会社は迷惑でしょうけれど・・・」

そんな愚痴を言ったところでどうにもならないことはわかっている。 

私は逃げるようにまた隣の車両に移る、が、そこはもうすでに先頭車両だ、もう逃げ場はない。

「だったら、後ろの車両に行けば?」

いやいや、中間から後ろの車両は、それこそカオスで最初から乗る気が起きない、私はのんびりとしたいのだ。

今のところ、先頭車両は平穏だ、今はこのささやかな平和が長く続くことを祈るほかない。

それから、しばらくして、ダイヤ改正で、15両編成が、11両編成に・・・そして・・・、 

「3人がけ座席のど真ん中に座る」

私の姿が、そこにはあった。

本日のBGM : みんな空の下 / 絢香

このBGMは、話の内容とは一切関係ありません。

ただ、書いている時に聴いていた、というだけのことです。

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