「やっぱり、バカリズム」
以前からバカリズム脚本の作品を観ていて、どれも好きなのだが、本作は、
「バカリズム、すげぇ」
となった。
何せOL+ヤンキーという題材だ、
「どこをどうしたら面白くなるの?」
と、おもっていたら、
「そう、来たか!」
と、心の中でガッツポーズを取ってしまった。
物語は・・・、
「OL同士の派閥争いです」
学園ヤンキーものの社会人版とでも想像してください。
ただ、この作品の世界観では、
「真のOL=最強」
という、ことになっている。
そして、いま何かとお騒がさな、
「永野芽郁・・・好きです」
好きな俳優さんという意味です。
今の騒動が真実なら、許されるべきことではないですが、私の知り合いでもなんでもないので、正直どうでもいいです。
若くても色々な役を演じられるいい俳優さんだと私はおもっています。
まぁ、本人は引退する気もないようですが。
「ジャケ買いならぬ、俳優買い」
をしてしまう、数少ない俳優さんの一人です。
本作でも見事に「素敵なOLライフを夢見るお花畑OL」と「実は最強OL」という二つの演じ分けをキッチリとこなしています。
さらに本作ではコメディエンヌとしての新たな一面も見せてくれます。
そして、安定の小池栄子、
「やっぱりスゲェ」
もう、さすがとしか言いようがない。
画面に登場した瞬間に、
「地上最強のOLだ」
と、思わされてしまう。
かなりキツメにメイクをされてはいるが、元が「新幹線顔」なので、尖った感じを出しながらも美しさは損なわれない。
(ホント、亘1のやつ上手いことやりやがったな。)
その限界ギリギリまで誇張された圧倒的な存在感とラスボス感は、アベンジャーズのサノス級?
大体、ハイヒール履いたままケンカするって、その時点で最強ジャマイカ!
しかも、そのハイヒールのかかとが、コンクリートの地面にめり込んでも全くびくともしない、むしろハイヒールのかかとが「地上最強」なんじゃないかと、錯覚してしまうくらいに頑丈なかかとが凄いので、個人的にはそこにも注目です。
そして、なぜか男性俳優がOL役でキャスティングされている。
しかも、全員OLとは一番距離がありそうな男臭い男優ばかりを集めているが、
「それがハマる、というかツボる」
さらにいうと、全員OLを演じる気が全くない。
ただOLの服装をしたおじさんたちが、暴れまわるというシュールな画になるのだが、それが意外なことにすんなりといけ入れられるというか、
「気にならない」
勘違いしないでほしいのだが、
「違和感がない」
わけではない、そんなことはどうでもいいということだ。
「美少年が女装している」
のなら、その美しさに期待が高まるだろうが、男臭いおじさんが女装しているのだ、その時点で誰が美しさを期待するかよって話。
ただ、彼ら全員は登場キャラクターの中では上位クラスの猛者設定なので、見た目で他を圧倒するにはうってつけのキャスティングだと私はおもう。
本作で描かれる日常とは、当たり前のように行われる社内の派閥抗争(ケンカ)という非日常が見事なくらい何の説明もなく『日常』として描かれている。
ツッコミどころ満載のバカバカしさなのだが、それを真剣に考えることの方がバカバカしいと思わせてしまうところに、バカリズムの妙がある。
社内のケンカだけならまだしも、社外でケンカをした挙句、相手を病院送りにして、さらには懲役刑で服役しているにも関わらず出所後も普通に働けるってw
もう、素直に笑うしかないじゃん。
楽しんだもん勝ちだよね。
ただ、感心というか、上手いなぁと思った描写で、
「お茶っ葉が無くなりそうだから総務に注文しておいて」
「最後の人、ちゃんと電気消してね」
とか、みんな普通のOLをしているのです、それも結構仕事ができそうな感じの・・・。
つまり、『ケンカが強い=仕事が出来る』という妙な図式が成り立っているのです。
だから、観ているこっちもその『妙な世界観』をすんなりと受け入れられてしまっている。
「普段(ケンカしてないとき)は何をしているんだ?」
が、キチンと描かれている。
本当にバカリズムは抜け目がない。
誰がなんと言おうと、本作はヤンキー映画です・・・それも超どストレートな。
しかし、本作が既存のヤンキー作品と一線を画すのは、主人公の直子が最初から『地上最強』であるということだ。
確かに既存の作品でも主人公たちは最初から強い、どうしてそんなに強いのかというくらいに強い、しかし、
「最強ではない」
経験を積むことによって成長して最強に近づいていく過程が描かれる。
ほかのレビューでも書いたが、
「物語というのは登場人物の成長物語だと私はおもっている」
しかし、直子は最初から『地上最強』なのだ。
そして、その強さの秘密、それは・・・『DNA』のたった3文字で片付けられてしまっている。
とことんバカにしている。
成長も努力もへったくれもない。
しかし、そう言われてしまうと、反論できないのも事実だ。
だから直子は一切成長しない、そして、そのせいで、広瀬アリス演じる北条蘭に意外な形で敗北を喫することになる。
直子とは反対に本作で最も成長するのが北条蘭である、敗北からの猛特訓による復活、まさに王道ルートをたどっている。
ラストシーン、北条蘭との一騎打ちには勝ったものの、本当に勝ちたかった勝負には負けた直子は、ふらつく体でよたよたと歩く、そして画面が引き画になって、デカデカと、
「敗北」
の二文字が出て、物語は終わる。
主人公である直子が打ちのめされて終わる。
だけど、観終わってスッキリとしている。
そして、心の中で、
「直子、どんまい」
と、言わずにはいれない自分がいる。
- 小池栄子の旦那さんである。元プロレスラーの坂田亘のことです。
格闘技ファンだった私は、旦那さんのデビュー戦から見ているので、余計にそう感じてしまいます。生意気な言動や行動の割に、クッソ弱かったからね。
↩︎


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