もっとも残念なイケメンと働く私 パート3

私の日常

仕事中に、不意にフマキラーが来て、笑顔で話しかけてくるも、私の頭の中は「緊急警報」が響き渡っている。案の定面倒臭い仕事を依頼してこようとしている。そうはいかの金玉・・・、とばかりに、「今、急ぎ・・・」と、言おうとした瞬間に「妄想さん、そっちの仕事を優勢してもらえますか?」と、新しい係長が割り込んでくる。恐るべしはフマキラーだ。いつの間にか新しい係長を手懐けてしまっている。なす術もなく、渋々、フマキラーの仕事に取り掛かる、そんな私の日常は・・・、

前回「奇跡のトーク力」で女性陣から完膚なきまでに弾き返されたチャッチャくんだが、何と晴れて童貞を卒業したのだった。

その異変はある日突然やってきた。

朝からとにかく明るく、終始満面の笑みを浮かべている。

確かにイケメンなので鑑賞には耐えるのだが・・・、

「会社の自販機で前の人が取り忘れたお釣りでもゲットしたのか?」

と、聞きたくなってしまう。

しかし、その程度であれほどの笑みを浮かべていられるのか?

「いやチャッチャくんなら、100円でもご機嫌になるな」

と、答えが出たところで、私は自分を納得させた。

しかし、後日その考えが間違っていたことを思い知らされる。

結論から言うと、チャッチャくんの童貞卒業はとてもじゃないが、祝福できないものだった。

それは、

「相手が悪すぎるからだ」

よりによって、派遣で来ている四十代、子持ちの既婚者(以後チェリーヌ)では祝福できないのも理解してもらえるだろう。

そのことを知ったのは本当に偶然であった、その日、私とチャールズ皇〇子は、

「たまには外で昼飯を食べよう」

と、いうことになり、会社近くの区役所に食べに出たのだが、私たちの目の前を仲良く腕を組んで歩くチャッチャくんとチェリーヌの姿を目撃した。

私たちはそのまま二人の後をつけることにした、すると、二人はとあるマンションに入って行くではないか、すると、

「このマンション、チェリーヌの自宅だぞ」

とチャールズ皇〇子

「まさか、それはないでしょう・・・」

と、私。

「いや、間違いないよ」

と、断言するチャールズ皇〇子

ここで、一旦チェリーヌについて話すと、彼女を一言で表現するとなら、

「せっかくですが、遠慮させていただきます」

と、なる。

チェリーヌは派遣会社から来ているのだが、前任者が同じ四十代にも関わらず、現役感がハンパない美人だったため、チェリーヌが来た時の男性社員の落胆ぶりはかなりのものだった。

「そんなチェリーヌに?」

と、言いたいところだが、私とチャールズ皇○子は

「単純にセックスにハマっただけだろう」

との、考えで一致した。

しかし、社内での不倫はマズイ。

もしバレたら、良くても閑職に左遷、最悪な場合は自主退職に追い込まれるだろう。

ここで、指導員であり、自身も現在進行形で「不倫島倉千代子状態」のチャールズ皇○子が説得に当たることになる。

「人のことより自分の心配をしろ!」

と、言いたくなるが、このチャールズ皇○子は、そこいらの浮気男とはワケが違う。

そのことについては、またの機会に語りたいと思う。

後日、

「仕事帰りに一杯」

のノリでチャッチャくんを連れ出したチャールズ皇○子。

案の定、

「とにかく気持ちよくて、しかも、いつでもヤラせてくれるから・・・」 

とのことだった。  

さらに、

「恋愛感情はないので、キッパリ関係を断ちます」

との言質も取ってきた。

まぁ、ひどい話ではあるが、互いの利害が一致した関係だから、この際しょうがない。

しかし、後日、なぜだかわからないが、私のところにチェリーヌが来て、私とチャールズ皇○子に話があると言う。

瞬間的にイヤな予感がしたが、とにかく話を聞かないことには始まらないので、仕事終わりにファミレスで会うことにする。

そのことをチャッチャくんに話すと、

「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」

と、神妙な様子で言う。

「向こうが何を言ってくるかわからないけれど、こちらは、関係を清算する方向で話を進めるから」

すると、

「全てお任せして、それに従います」

と、言うチャッチャくんだが、どこか人ごとのような雰囲気が伝わってきて、少しだけ、イラっとする私。

仕事が終わり、急いで会社を出る。

ファミレスには、すでにチェリーヌが座っている。

私たちが席に着くなり、開口一番、

「私、妊娠しています」

と、チェリーヌ。

瞬間、

「あのバカ、生でしてたのか!」 

と、頭を抱える私。

しかしチャールズ皇○子は冷静に、

「断言するからには、証拠があるんですよね?」

と、詰めよる。

すると、テーブルの上にそっと、一冊の母子手帳が置かれる。

全身の力が抜ける私。

母子手帳に手を伸ばして中身を確認すると、チャールズ皇○子は、

「まさか、産まないですよね?」

すると、

「私は本気で彼と結婚したいとおもっています」

と、言い放つチェリーヌ。

「旦那さんは、このことを知っているんですか?」

すかさず、質問するチャールズ皇○子。

するとチェリーヌは、言葉につまり、うつむいてしまう。

「言い方だけど、あなたも若いイケメンと楽しんだんだから、それでいいでしょう、万が一結婚できたとして幸せになれますか? なれないですよ」

と、キッパリ。

「小学生の娘さん、いますよね? どうするんです?」

と、さらに畳み掛ける。

さすがチャールズ皇○子だ。

チェリーヌの方がひと回り以上年上にも関わらず、全く臆するところがない。

数々の女性トラブルを単独で解決してきた猛者は違う、冷酷なようだが的を得ている。

その後、ハッキリと別れるとの言質は取れなかったが、中絶には応じてくれた。

費用は当然、こちら持ちと言うことで話がまとまる。

私は、テキパキと話を進めて行くチャールズ皇○子に感心すると同時に、居てくれて助かったと安堵のため息を漏らす。

翌朝、チャッチャくんが血相を変えて、私のところに来て、

「実家に電話が・・・」

と、言う。

大人しく引き下がったかに見えたチェリーヌだが、あろうことか、チャッチャくんの実家に電話して全て話してしまうという暴挙に出たのだ。

これには、流石のチャールズ皇○子も、

「追い詰め過ぎたか・・・」

と、後悔の色を浮かべる。

このまま、一気に書き進めたいのだが、まだまだ、話は混迷を極めるので、ここで一旦終わります。

次回

「おまえ、反省してないな」

に乞うご期待。

本日のBGM : JINGO JUNGLE / MYTH & ROID このBGMは、話の内容とは一切関係ありません。ただ、書いている時に聴いていた、というだけのことです。

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