派遣先の社員さんに呆れる私

私の日常

仕事中にウォーキングをしていて、あまりの天気の良さに、清々しい気持ちになるが、その後、気温が上昇してきて、

「このままでは、戻る頃には汗だくになる」

と、冷静な判断をくだし、歩くスピードを遅くするも、いつもの倍近い時間がかかってしまい、さすがに申し訳ない気分になる・・・そんな私の日常は・・・、

今から四年前だったと思う。

お国がこんなことを言い出した・・・、

「働き方改革!」

「は? すいません、ちょっと何言ってるのか?」

それからしばらくして、部長が突然全員を会議室に集めて、

「4月から勤務時間が、1時間短縮されます、それに伴い残業も禁止とします」

と、のたまった。

時間短縮は大歓迎だが、残業禁止は、

「勘弁してくれ」

である。

私が勤めている会社は”基本給与”は安いが、

“残業代”は高くて、しかも、残業し放題、朝までコースも、お持ち帰りもOKという社蓄まっしぐらな待遇だった。

毎月平均40〜50時間残業があり、さらに、上期、下期の決算期になると、残業時間だけで160時間を超えることもある。 

その残業代は凄まじいことになる。

そうなると、もう生きるか死ぬかの次元なんですけれど・・・。

とにかく、その残業代がなくなるのだ。

「もう言葉はいらない・・・」

恋人同士の甘い夜みたいな表現だが、当時の私はロマンチストだった。

今なら、

「体脂肪率が1%増えたぐらいの衝撃だ」

と、表現するだろう。(*1)

「大幅な労働時間短縮・・・ありがとう、安倍首相、おかげで土曜日も働けるようになりました」

おっと、勘違いしないように、私は安倍首相を高く評価しています、それどころか歴代の総理大臣で1番有能だと思っています。

話を戻すと、私にとって残業代は特別な意味を持つ、

「残業代の〇〇%が私の小遣いとなるシステムだからた」

どうにかしなければ、

「こんな状態では、仕事どころじゃない!」

そんな、私に天使(悪魔)の囁きが、

「YOUも派遣(日雇い)しちゃいなよ」

と、ノー天気な娘の一言。

我が娘は高校生の頃から、派遣で仕事をしていて、高校卒業後は進学も、就職もせずに、

「猫、まっしぐら」

状態で派遣の仕事にハマっている強者だ。

そんな娘の助言に従い、始めたのだが、私も当然のことながら、同じDNA、と、いうか、私のDNAを娘が受け継いでいるのだから私が派遣の仕事に、

「猫、まっしぐら」

状態になるのにさして時間はかからなかった。

現在では、平日は会社に縛られる “社畜”として、土日は派遣業務に縛られる “派畜”(なんだか勢いがありそうなネーミングだ)として”粉骨砕身”の日々を送っている。

前置きがだいぶ長くなってしまったが、今、私が働いている現場に面白い社員さんがいる。

流石に本名を晒すわけにはいかないので、ここでは”ヤッチー”の名称で行きたいと思う。

この “ヤッチー”は40代で現場では結構な古株なのだが、信じられないことに、今だに、誰かから指示をされないと、何もできないという、ちょっとおバカだ。

まぁ、指示されても、プライドがスカイツリーよりも高いので、従わないことが多々あったりもする。

「それじゃあ、使えない奴じゃん」

と、いう声が聞こえてきそうだが・・・、

「ピンポーン、正解!」

それでも、社員さんなので、私も最初の頃は、接し方が分からず気を遣ったものだが、しばらくすれば “ヤッチー”の扱い方がわかって来る、

「要は、躾のできてない犬」

と、考えれば簡単なことだ、都度、ピシッと叩いてやれば、大概、言うことはきく。

あっ・・・!

「叩いて、動くって、壊れた家電製品じゃん」

今、気づいたよ。

まぁ、こんな悪口を言うのもなんだが、

私自身、何度そのいい加減な作業指示で、後戻り作業をさせられたことか。

だから私の愚痴に付き合ってほしい。

そこで “ヤッチー “のおバカエピソードをランキング形式で発表したい。

今回はそのうちの一つを発表したい。

「第10位・・・炊飯器で料理?」

とある日 “ヤッチー”が、

「妄想さん、炊飯器でご飯ができるんですか?」

と、訳のわからないこと聞いてきた。

「・・・それ以外の使い方が、思いつかないんだけど・・・」

と、すかさず返すと。

「材料を入れればできるって・・・」

「はぁ? まさかお米のご飯のことじゃなくて、料理ってこと?」

「なんかわからないけれど、できるって聞いたから、それだったら買おうかなって・・・」

ちょっとマテ、あんたのうちには炊飯器がないのか?

いや、そんなはずはない、 “ヤッチー”は母親と二人暮らしをいていると、以前本人が言っていた。

「母親も歳だから俺が作ろうかなと思って、材料を入れてボタンを押せばできるなら簡単だと思って」

「だから、お米は炊けますよ、でもおかずは無理に決まっているでしょう」

「そうなの?」

瞬間、ピンときて振り返ると、そこには必死で笑いを堪えているAくんの姿があった。

やはりお前か・・・。

このAくん、私と同じ派遣で、まだ大学生なのだが、日頃から “ヤッチー”を完全にナメプしていて、動くオモチャくらいにしか思ってない。

「まぁ、炊飯器じゃなくて、オーブン電子レンジなら、焼く、煮る、蒸す、煮込む、全部できるよ、ただチョット値段が高いけどね」

すると “ヤッチー”は飛び上がらんばかりに喜んで、

「そうなんだ、帰りにヤマダ電機に見に行ってみよう」

と、スキップでもしそうな勢いで、その場を去って行く。

そんな “ヤッチー”の後ろ姿を見ながら、口元にうっすらと笑みを浮かべる私。

「妄想さん、一旦否定してからの返し、さすがです、勉強になります」

と、Aくん。

「別にウソは言ってないからね、実際オーブンレンジの機能として調理できるから」

「でも “ヤッチー”は、絶対材料入れれば出来ると思ってますよ」

「平気でしよ、ヤマダ電機の店員さんがちゃんと説明してくれるよ」

と、言って二人で爆笑する。

そして、翌日の日曜日。

「妄想さん、買っちゃいましたよ電子レンジ、全然高くなかったですよ」

と、得意げな”ヤッチー”。

一瞬、唖然とする私だが、

「ん? 電子レンジ? 全然高くなかった?」

という言葉が引っかかる。

「それ、店員さんに勧められたの?」

「別に、電子レンジが置いてあるコーナーがあるから、わかりますよ」

なぜか、得意げな “ヤッチー”に軽くイラッとしながらも、

「いくらの買ったの?」

「一番安いやつで、8千円ちょっとですよ」

瞬間、私に人生の本当の辛さを教えてくれた”ブルガリアンスクワット”で鍛えている最中の太ももを、拳で何回も叩きながら、笑いを必死で堪える。

「そう、なんだ、よかったね、色々なものを、温められる、よ・・・」

もう、完全に声が震えている。

それから”ヤッチー”がその電子レンジで料理を作ったという話は聞かない。

次回、第9位「お米が破れている」をお送りします。

お楽しみに。

(いつになるかわからないけれど・・・)

本日のBGM : WX(feat. Wemma & Woody ) / curi

このBGMは、話の内容とは一切関係ありません。

ただ、書いている時に聴いていた、というだけのことです。

注釈

*1.脂肪を1 kg減らすには、約7200kcalの消費が必要と言われています。

体脂肪率1%減らすには、体重60kgの人で、4320kcalの消費が必要になります。

ひと月で減らそうとすれば、1日平均144kcalを消費しなければならないことになります、

ちなみに、144kcal消費するには、普通にウォーキングして、約46分弱歩かなければ消費しません。

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